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【インタビュー】 夕映えの会 藤田浩子さん

2013.12.18更新

 認知症介護者の悩みは、介護の経験のある人にしかわからない。泣きたいとき、誰かに聞いてほしいとき、それを受け止める人が必要だ―。 自ら家族の介護でさまざまな苦労を乗り越えてきた藤田さん。平成5年に、介護の悩みを打ち明け合ったり、本音を語れる仲間たち5人で集まったのが、介護者同志の助け合いの場「夕映えの会」のはじまりでした。藤田さんは自宅で365日、24時間、介護者からの電話を受けつけています。 

 【夕映えの会】 

 いま、社会には認知症患者を支えるためのさまざまな施設やプログラムが用意されています。しかし、介護者の心のケアには手をつけられてきませんでした。家族が認知症であることを周りに知られたくない、もしくは、認知症患者は家族が面倒をみるのが当たり前…日本では、多くの人がまだそうした意識をもっていて、介護をしている家族が他人に相談できずに悩むケースが多いのです。公の多くの施設では、相談窓口を昼間に限っていたり、予約が必要だったり、個人情報を尋ねられます。でも、こうした悩みをもつ人は、自分の名前も住所も本当は言いたくないのです。だから、藤田さんたち夕映えの会では、いっさい個人情報は聞きません。 介護者のケアのほかに、社会一般の人々に、もっと認知症について知ってほしい、正しい理解をしてほしいと願い、勉強会や講演会、映画会などを催してきました。会の立ち上げ3年ほど後のこと、認知症をテーマにした映画「ユキエ」の上映会を計画し、右も左もわからぬまま、必死で広報・チケット販売を行い、なんと合計3600人を動員したそうです。この成功が、会のその後の活動を勢いづけたことは間違いないといいます。 

 【地域サロン山本さん家(ち)】

 認知症介護に取り組むうちに、地域でのアンケート調査でひとり暮らしの老人の多くが、近所のスーパーに出る以外、家でテレビを見ているだけで他人と交わらない、いわば「認知症予備軍」の状態であることがわかりました。この状況をなんとかしたいと思って立ち上げたのが、地域サロン「山本さん家(ち)」でした。 「山本さん家(ち)」は誰でも出入り自由で、地域に住むお年寄りや介護者たちが集まって交流したり勉強会などを行っています。最近は男性が妻の介護をしていることも多いのですが、男性はSOSをなかなか出せず、1人で抱え込んでしまうこともしばしば。ここではそんな男性にも仲間ができ、困ったときに手を貸してもらうことができるのだそうです。  ここを利用する皆で布ぞうりや手芸品を製作し、フリーマーケット等で販売して家賃をまかないます。サロンの利用は無料。

「こんな作業してもらって利用料とれんでしょ。」

藤田さんは笑います。

椅子も、テーブルも、ミシンも、みーんな、誰かがいらなくなったものを引き取って再利用。助成金はほとんど受けずに自立経営できている「山本さん家(ち)」は、等身大で、自分たちが出来る範囲の活動をしています。藤田さんたちの活動は公の施設や制度の「すきま」を埋めるとても重要な支援です。

こうした活動によって「介護者」が支えられていること、立ちもどれば、「介護者支援」の問題を、社会全体が認識することが急務なのだと感じました。

お問い合わせ先
夕映えの会 電話:087-861-5931
地域サロン山本さん家(ち) 高松市藤塚町1-14-4 電話:087-833-6133