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【インタビュー】 映画の楽校 代表 中西博文さん

2014.01.23更新

 かつて、映画はみんなの身近な楽しみでした。お休みの日には家族でお弁当と座布団をもって映画館へ。今のようなふかふかのシートではない、簡素なベンチにお尻を詰め込むように、ぎゅうぎゅうに座る。昭和30年代前半の年間映画観客数は約12億人。なんと国民全員が、月に平均1本は映画を見ていた、という計算になります。封切館、2番館、3番館というのがあり、新作のロードショーは値段が高く、23番となると徐々に安くなる。けれど、当時は35mmフィルムを回していたから、当然、使うほどにフィルムが劣化して画像が不鮮明になったり、擦りきれて映写の最中に切れてしまったり…、まさに映画は「生き物」でした。

 

 

 中学生の頃でした。ある日、授業中に映画が見たくていてもたってもいられなくなった中西少年は、放課後ズボンのポケットをさぐり、持っていたわずかなお金で見られる映画を探しました。封切映画を見るにはお金が足りません。その時見たのが第一電気館の邦画三本立て。大友柳太朗が出演する時代劇「十兵衛暗殺剣」でした。それまでとまったく違う、暗くリアルな作風に「こんな時代劇があったんだ」と衝撃をうけ、今にいたるまで印象が強く心に刻まれたといいます。

 

 

 小さい頃から映画と人生を共にすることを運命づけられてきたような中西さん。大学進学のために東京に住んでいたころ、「名画座」の存在を知ります。名画座とは、邦画も洋画も関係なく自分たちで映画を選んでプログラムを組む映画館で、中西さんも名画座のおかげで様々な映画と出会うことができました。その頃見た映画は年間約400本!本当は、大学でも映画学科に入って将来は脚本家を目指したいと考えていましたが、すでに映画産業自体が斜陽といわれる時代。親の反対をうけ、断念せざるを得ませんでした。

 

高松に戻ってから、やはり映画に関わる仕事をしたいと一度興行会社に就職したあと、学校などの自主上映を行う映画センターで働きます。学校で上映するときは、映写室がホール後方にある映画館とちがい、上映中に観客とスクリーンの間くらいにいって、見ている子どもたちの表情やリアクションを生で感じることができ、それが大きな悦びだったといいます。

 

 「映画は大きなスクリーンでいろんな人と感動を共有できる。こういう生の感覚をぜひ若い人たちにも味わってほしい。」映画館で見るというのは、映画を見るだけではない、他の人の息づかい、驚き、笑い…それらが混然一体となって記憶に残るのでしょう。

 

 中西さんは、「香川の名画座」となるために「映画の楽校」を立ち上げました。活動はもう11年以上に。楽校=学校だけに、「レッスン」と位置付ける上映会は90回を超えました。

 

 「100回を目指してがんばる。上映の場所は、もっと身の丈に合った会場を選べば、とよく言われるけど、やっぱり大きいスクリーンにこだわりたい。小さなスクリーンでは、どうしてももの足りないんです。」と笑う中西さん。大きいスクリーンがいい、聞いているこちらもそう思います。中西さんの情熱に見合うくらい、大きくなくちゃ。

 

映画の楽校

入会金1000円、年会費500円。上映会では会員料金で鑑賞できます。会員随時募集中。

http://eiganogakkou.com/

お問い合わせ先
映画の楽校事務局 〒760-0013 香川県高松市扇町1-29-20 中西さん
携帯(午後)090-9452-7229 FAX 087-821-1882