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【まちづくり】NPO法人アーキペラゴ 三井文博さん

2015.02.14更新

【まちづくり】

NPO法人アーキペラゴ 理事長 三井文博さん

 広告会社の株式会社アサツーディ・ケイで四国支社長をつとめ、ブランディングやマーケティング、広報のプロとして活躍されてきた三井さんが会社を辞め、新たな道を進め始めたのは2008年末。
 

 「55歳までには、人生の棚卸しをするつもりだった」という三井さん。いくつかの選択肢の中から、アートの力で人や地域を活かしていく方向に思いきり舵をきる。新潟県・越後妻有の「大地の芸術祭」のディレクターである北川フラム氏と出会ったことも大きな転換点だった。
 

 2010年から始まった「瀬戸内国際芸術祭」によって、香川県がアートに深くかかわる地域になったという認識を持つ人も県外には多いかもしれない。しかし、実は香川県は、50年ほど前に当時の金子正則知事が牽引役となった文化芸術運動がさかんに行われていたのである。
 文化芸術に造詣が深く、自由で多彩な発想力をもっていた金子知事は、丹下健三、イサムノグチ、猪熊弦一郎などの芸術家たちと組み、香川に世界一流の品質をもたらした。また、ジョージ中島と若い伝統工芸士を出会わせ、巧の技と新しい発想のかけ算を示したという。そんな土壌をもつ香川県で瀬戸内国際芸術祭が誕生したのは必然でもあったかもしれない。また、芸術祭の取り組みを通じて県は、それまで人口衰退の一途だった島々を、自分たちの魅力ある資源として見直し、訪れる人たちにもその認識を共有してもらうことができた。


 2009年に三井さんと仲間で立ち上げたNPO法人アーキペラゴは、芸術を軸にして、伝統と新発想の「かけ算」を今の時代に発展させ、豊かな人材の育成、地域の活性化、そして産業にまでおとしこもうとしている。
 「瀬戸内国際芸術祭がなかったら、芸術士の活動はこんなふうに発展していなかった」と言い切る三井さん。芸術祭は、アートを通じて地域を耕し、ふわふわの土壌をつくり、三井さんの言う「ふわふわした人たち」を他地域から呼び込むことになった。発想が自由になり、開かれていく感じだ。(注:芸術士とは、幼稚園保育園で派遣されこどもたちに寄り添って活動するアーティスト達。2009年高松市が全国初で事業をスタートさせた)
 

 高松市の「まちづくり」という視点ではどうだろう?
 

 「民民の取り組みが種火になり、これから火をおこそうとする動きがある一方で、市の大方針である「創造都市」、「コンパクトエコシティ」という政策が一般の人にはまだ見えておらず、民と官がうまく連携できていないように見える」と言う。一般の人からみると、「市」はもっとも近い「官」なので、どうしても生活レベルの必要と直結し、何が足りない、何を改善してほしい、といった話になりがちなのが現実でもある。」
 

 「創造都市でいえば、金沢市が良いモデルといえるだろう。金沢では地元の酒屋さんが商工会議所の会長を務めるなど、地域の人々と経済界、政治のつながりも深い。高松でも、もっとフラットな場で市民と市が話し合える場を作り出していく必要があるでしょう。」
 

 潜在能力のあるマチと人だからこそ、将来に向けてさらに地元の人々がアイディアを凝らし、自発的な活動が生きる土地になってほしいと願う。三井さんの多岐にわたる活動は、そうした点をつなぎ合わせ、面をつくりつつあるように見える。
 

 

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